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Signor Giovanni
ágúst 31, 2004 | About Mystery
邦題『シニョール・ジョヴァンニ』(Dominique Fernandez ドミニク・フェルナンデス)
[ISBN4-488-21501-7 C0197]
〔1984/07/20 東京創元社 文庫〕
ヨーハン・ヨアヒム・ヴィンケルマン。ドイツの美学者、美術史家。1768年6月8日、トリエステで強盗により殺害さる。多くの百科事典にこう記されている。二百余年にわたり誰も疑うことのなかった事件の真相に、ゴングール賞作家がメスを入れた異色の掌編歴史ミステリ。
この高名な学者は、なぜシニョール・ジョヴァンニと名乗っていたのか?なぜ旅先で殺害されるにいたったのか?
ジョセフィン・ティの『時の娘』や高木彬光の『成吉思汗の秘密』と同じような歴史の謎に迫るミステリ。上記の2冊に出てくる探偵はそれぞれ怪我などでベッドの上でじっとしているけど(それは『邪馬台国の秘密』だったか?)、これに出てくるアントワーヌと呼ばれる青年はどうやら歩き回れるらしい。
アントワーヌともう一人の青年(と思われる)のやり取りから浮かび上がる18世紀の美の巨人はいかなる人物であり、彼が本名を明かすことを拒み続ける理由はなんだったのか、が当時の世相を考慮した形で解明されていく。
なるほど。。。。というか、想像した範囲の中だったので「へぇ」という感じかな。逆にほかに理由があってそれが200年前の裁判記録から解明できちゃったら、そっちのほうが問題ありか、、ということで、これはこれで「いい結末」なのだと思う。
文庫1冊としては異例の薄さ、本文はわずか92ページだけど想像に負うところは多いにしても無理のない説明かつ、時代背景も考慮されているので案外「真相」なのかもねー。
ただ、引用過多でおフランス特有の言い回しも多いので一部の人には「拒絶反応」があるかもしれないので読むときは要注意。