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Silent Joe
desember 19, 2004 | About Mystery
邦題『サイレント・ジョー』(Tomas Jefferson Parker トーマス・ジェファーソン・パーカー)
早川書房 ハードカバー
2002/10/15
病院で医師から、ウィルを助けられなかったと告げられた。
助けられなかった。その言葉は銃弾となってジョーの心臓を貫いた・・・・・。
赤ん坊の頃、実の父親に硫酸をかけられ顔面に大やけどを負ったジョーは、施設にいるところを政界の実力者ウィルに引きとたれる。ウィルたちとの慈愛に満ちた生活はジョーを育て、彼を立ち直らせた。今、彼は保安官事務所に勤務しながら、ウィルの仕事を手伝っていた。
そのジョーの目の前でウィルは射殺された。敵を討つべく、ジョーはたった一人で真相を追及する。それは、ウィルのもうひとつの姿を浮かび上がらせ、ジョーにも大いなる試練を与えることになる。
MWAの最優秀長編賞受賞の感動ミステリ!
久しぶりにキマシタ!
ドンピシャ、ストレートど真ん中、好きです、この話。
主人公の人物設定、彼の立ち居振る舞い、行動信念、すべてがすばらしい。養父ウィルのためならば、どんなことでもやる、という不器用で幼いジョーが、一人の行動する男に成長して行く物語です。それは仇をとる、と言うではなく、ジョーのウィルの対する深い愛情と感謝の表現方法であり、残された養母への愛情と信頼、尊敬、そして慈愛の表現でもある。
ただ、その表現が不器用なほどにストレートで泣かす。
とはいえ、いいことばかりじゃない。彼は自らの考える正義を追い求めるあまり、踏み込んではいけない領域に立ち入り、悲しい過去を知ってしまう。
しかしそれを彼は受け入れ、そのことを隠さない。それがすばらしい。成長し、物事には『必ず受け入れなければならないことがある』ことを知った男は美しいのです。
三人称では味わえない『心の成長』を一人称で堪能してください。
2004/12/02読了